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【ONE PIECE】私の居場所~アナタの隣に居たかった

第20章 水の都へ


『うわぁー!素敵!』

ここはウォーター・セブン。偉大なる航路の前半にある島で、通称"水の都"と呼ばれる造船の街として有名だ。文明レベルが高く、島全体が一つの街となっており、街中には水路が張り巡らされている。街の中心部には大きな噴水があり、水が吹き上げられキラキラ輝いている。

『あれに乗って水路を進むのね!さすが水の都。』

ミスティは水路を行き交う人々とその乗り物を見て納得した。ミスティの視線の先にはゴンドラを背に取り付けられ人を乗せて泳ぐ魚のような海洋生物がいた。

『凄い!時間が出来たら帰るまでに少し観光しよう。』

ミスティは興奮しながら、とりあえず用件を終わらせる為に目的地に向かった。


──カランカラン

「お客さん、まだ開店…なんだ、ミスティか。」

『お久しぶりです、ブルーノさん!お疲れ様です。』

「ブルーノでいい。どうしたんだ?」

街のとある酒場の戸を開け中に入ったミスティ。夜の営業に向け準備を進めるブルーノに挨拶をした。

『長官からの命令で我らがリーダーへ届け物を。』

「くくっ…お前は相変わらずだな。ルッチと言えば良いものを。アイツなら今時分はガレーラだ。」

『早く済ませて帰りたいのは山々ですが、お客でもない上に、一船大工の彼を訪ねて行ったら怪しまれませんか?夜まで待った方が…』

「そうでもない。」

ミスティは、肯定されると思っていただけに少し驚き尋ねた。

『ガレーラカンパニーに私のような者が行けば目立ちませんか?』

「…日常茶飯事だ。この街では船大工は女に人気がある。ルッチも例外ではなくあいつを訪ねる女は多いぞ。」

『…へぇ。』

(やっぱりあの人モテるんだ)

『でも、私には無理かな。』

「早く終わらせたいんだろ?とりあえず着替えてルッチの女って事にして呼び出し渡して来るんだな。」

『……。』

明らかに嫌そうな顔をするミスティにブルーノは提案した。

「終わらせたら戻って来い。夕食ぐらい作ってやる。」

『良いんですか?嬉しい!』

「……。」

見た目に似合わず食べ物でやる気を出し店を出ていったミスティにブルーノは首を傾げた。何事にも無関心な冷めた女。これがブルーノの彼女に対するイメージだったが…

「…なんか変わったな。」

ふっと笑い準備を再開した。
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