【ONE PIECE】私の居場所~アナタの隣に居たかった
第18章 大事な女
『あの…もう夜遅いので私はこれで…』
「…あぁ。」
そう言うとロゼはソファを降り扉に向かった。俺はそんなロゼの後ろ姿を見ながら、少し痩せたなと思った。元々細いが病み上がりという状況がその細さを強調していた。
『あ…言い忘れてました。』
「…どうした?」
そんな事を思っているとロゼが思い出したかのように立ち止まって振り返った。
『お帰りなさい///』
「!!」
そう言うとロゼは部屋を出ていこうと扉に手を掛けた。
──ぎゅっ
俺は思わずロゼを後ろから思いっきり抱き締めた。
『えっ…と////』
俺の行動に戸惑うロゼ。
「お前、それ狙ってるのか?」
フルフルと頭を左右に振るロゼ。顔は見えないが照れているのか急に身体が熱くなったように感じた。
「…煽ったのはお前だからな。」
そう言うとロゼの肩を掴み俺の方を向かせると同時に唇を呼吸ごと奪った。
『んっ…!』
「ん…はっ」
何度も角度を変えキスは深くなる。キスで力が入らないのか俺にされるがままになっているロゼを唇を離すことなく扉に押し付けた。力が入らないながらも抵抗を見せるかと思い、ロゼの腕を掴み顔の横で固定した。
リップ音と共に唇を解放すると2人の間に銀色の糸がツーっと垂れ消えた。
『んっ…はぁ…はぁ』
俺は目の前のロゼの姿に限界だった。キスだけで蕩けそうな顔をし潤んだ目で息を切らしている。どちらのものか分からない溢れた唾液で濡れる唇を半開きにしながら俺を見つめるロゼ。
ロゼの唇の唾液を親指でグイッと拭いながら耳元で囁くように俺はあの時の警告を口にした。
「…容赦しないって言ったよな?」
耳が弱いのかビクッとしたロゼは俺を見つめ息を切らしながら言った。
『私…はぁ、貴方のキス…嫌じゃない…っ』
「っ!」
俺はロゼの背中と膝裏に素早く腕を回し抱き上げた。
『きゃっ!』
可愛らしい悲鳴と共に腕を俺の首に回したロゼを抱きベッドに向かった。