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【ONE PIECE】私の居場所~アナタの隣に居たかった

第16章 眠り姫


※レイン視点

目が覚めてしまった俺はベッドの横の時計を見た。あと10分で日が変わるところだった。

俺は服を着て部屋を出ると、あの部屋に向かった。




──ガチャ

昼間に入ることを止めた部屋のドアを開け、中に入りベッドの横の椅子に腰を下ろした。

ベッドには目を閉じているロゼ。正直眠っているのか死んでいるのか分からない程、呼吸が弱いように思う。

あの日、海軍の船に此奴を連れて行き処置を施したが、血が足りなかった。幸い、俺のBLOOD TYPEと同じであったことから俺の血を極限まで採り此奴に使った。だが、傷は深く頭を打った可能性もあり一命は取り留めたが意識が戻ることなく今に至る。

「俺がもっと早く駆けつけていたら…」

たらればの話をしても意味は無いと分かっては居るが考えずには居られなかった。それにもしあの場に居たのがCP8の女性部員であれば確実にあの部屋に居た者全員殺されていた。此奴だったからアリス様達は助かったと断言出来る。

「…お前に取り返しのつかない傷を負わせてしまったな。」

俺はロゼの頭を撫でながら呟いた。

──いつ死んでもおかしくない

ふとロゼが言っていた言葉がよぎった。いつ死ぬか分からない自分は迷惑だ、だから大切な人は居ないのだと。

「今、お前は生きようとしているのか?もう自分の人生に見切りをつけて死のうとしてるわけじゃねぇよな?」

俺はそう感じた。此奴は大切な人に忘れられてしまった、そして今はそんな悲しみの感情を殺し政府の諜報部員として命を捧げている。

「大切な人は居ないとお前は言っていたがお前を大切に思う奴は居る。」

コリンやセツナ、お前の世話をしたいと態々エニエス・ロビーからやって来たあのカレンという給仕。アリス様だって別れを伝えられずに落ち込んでいた。

「お前が生きる理由が欲しいならアイツ等の為に生きろ。」

俺はロゼの手をギュッと握った。

「…俺もお前には生きていて欲しい。」

もう一度あの顔が見たい。俺のエゴかもしれねぇけど、生きてさえいてくれれば、寂しい時は俺がこれからは抱き締めてやれる。

"だから、必ず戻って来い。"

俺は眠るロゼに顔を寄せ口付けをした。







──誕生日おめでとう…
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