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【ONE PIECE】私の居場所~アナタの隣に居たかった

第16章 眠り姫


『ん…ここは…』

ミスティは微睡みの中に居た。
ふわふわして温かい。居心地が良い。

最近、疲れていたから身体も心もボロボロだった。此処でずっと眠っていたのか…

革命軍の任務やCPへの潜入の件…それにサボのこと。もう何もかも忘れて此処でゆっくり休みたい。

『私…死んだんだよね?』

アリス様を助ける一心で敵を迎え撃ったけど自身も傷を負ったことは覚えている。ネーベルに最後の一撃を放った後の記憶はないからおそらくそこで意識を失ったのだろう。

ネーベルは始末したから後はあの人達が上手くやってくれたのだろうとレイン達を思い浮かべた。

でも、アリス様には怖い思いをさせてしまった。10歳の子供のトラウマになってないと良いなぁと思いながら再び長い眠りにつこうとした。

お父様、お母様。
勝手に家を飛び出してごめんなさい。

ドラゴンさん。
任務を継続出来なくてごめんなさい。

コアラ。
サボの事でヤキモチ妬いてごめんなさい。

CP9の皆。
嘘ついてごめんなさい。

カレン。
怪我ばっかりして心配かけてごめんなさい。

コリン、セツナ。
折角友達になってくれたのに何も返せなくてごめんなさい。

それから…

レイン。
色々迷惑掛けてごめんなさい。

貴方には助けて貰ってばっかりだった。最初はなんだコイツって思ってたけど、本当は優しい人なんでしょ?心残りはもう少し一緒に居てみたら仲良くなれたのかなって事。

あと、キス…嫌じゃなかった。

だんだん瞼が重くなってきた。そのまま意識を手放そうとしたところで何かに気付いた。


──…

何だろう?

──…

何か聞こえる。

──…

私の名前を呼んでるの?

私はもうそっちに戻りたくないの。サボを失ってからは全てが偽りの人生だった。嘘だらけの私で生きるのは辛い。もう終わらせたいの…

ふと、手に感じる違和感。何だか握られているような温かい心地良さ。

頭にも…撫でられているのかな?

『ふふっ、何だか落ち着く。…えっ?』

唇に…何かが触れたように感じた。嫌じゃない、懐かしい感じ。戻って来いって言われてるような気がする。

『私…知ってる。』

ミスティは閉じていた目を開いた。

『私、嘘ばっかで居場所なんてもう無いのに…こんな私でも戻って来いって言ってくれるの?』









──ねぇ、レイン?
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