第1章 一夜目.5時限目の空
OFF RECORDING②
【9.5小節目】
大和「なぁミツ。今日イチの奴、どことなくいつもと違わなかった?」
三月「あ、大和さんも思った?実はオレも同じこと思ってたんだよ。なんか、ちょっと落ち込んでたような…」
大和「ミツも同じってことは、俺の気のせいじゃなかったかー。なんか悩み事でも抱えてんのかね」
三月「一織のことだから、心配いらないとは思うけどなあ。あ、環おかえり」
環「うーーす」
大和「タマちゃんは何か知らない?イチが悩んでるっぽいんだけど、その心当たりとか」
環「はっ!そうだ!聞いてくれよ!!」
大和「おお、予想以上に力強い返答」
環「今日、いおりんに俺のいちごみるく、最後の一口飲まれた!!」
三月「訊いてねぇー…」
大和「いちごみるくでもバナナみるくでもメロンみるくでも何みるくでもお兄さんが買ってやるから!だから、イチが何に悩んでるのか知ってたら教えてもらえます?!」
環「やった!ラッキー!」
三月「飲み過ぎて腹壊すなよ?」
環「つーか、いおりんが悩んでんのなんか、一個っきゃないって」
大和「なになに、そうなの?」
環「うん。ズバリ、恋だな」
大和「……だっはははっ!!」
三月「一織が?こ、恋!あっははは!まっさか!嘘だろ!」
大和・三月「………マジ?」
環「マジ」
続く→