第1章 一夜目.5時限目の空
—17小節目—
OFF RECORDING①
【数ヶ月後。ロサンゼルス】
MAKA「あっそうだ。ねぇエリ!次のライブの打ち合わせ…って、ごめん。今お忙しい感じ?」
『いえ!大丈夫ですよ?打ち合わせ、明日でしたよね』
MAKA「そうそう。時間、一時間前倒しになったって伝えに来ただけー。ねぇねぇ、それより今なに観てたの?」
『あぁえっと、これです』
MAKA「あっ、知ってる!最近またすっごい人気だよねーIDOLiSH7」
『ふふ、はい』
MAKA「エリ、それよく観てるもんね。どの子が一番好きなの?」
『えー、内緒ですよ』
MAKA「なにをー!?生意気な!そんな子は、こうだ!」
『あはは!っ、痛い!頭打った!もう!先輩の壁ドン激し過ぎるん』
チームメイト「エリー、あんたにお客さん来てたからここまで案内したわよ」
『あ』
MAKA「……あぁ!?」
一織「…………」
『い、一織く、これは、違くて』
MAKA「えぇ!?あ、IDOLiSH7のっ、!!」
一織「これは…浮気現場と見るのがやはり自然でしょうか」
『自然じゃない自然じゃない!ちょ、先輩からも何か言ってくださいよ!っていうか離れて!』
MAKA「はっはーん。MAKAさん全ての謎が解けちゃったぞ!」
『これっぽっちも聞いちゃいない!!』
MAKA「ズバリ!君達二人は、付き合っている!」
『え、えぇとー…』
一織「ご明察です。そういうわけですので、この人は返していただきますね。あと、今日はレッスンも休みだと聞いていたのですが」
MAKA「うん。休みだよ。なになに、デートとか行っちゃう感じ?」
一織「それも正解です。では、私達はこれで。
この後すぐ、私がプランニングした完璧なるデートの予定がありまして、一分一秒も無駄に出来ないものですから」
『一織くん…変わってないなぁ』
一織「ほら。あなたも何をぼさっとしているんです。行きますよ」
『わ、分かったから!引っ張らないでーっ』
MAKA「……うん。やっぱ、恋って良いなぁ」