第5章 五夜目.雨
—18小節目—
OFF RECORDING
【努力家】
TV《 ぁぁあ〜〜ん♡はぁぁ〜ん♡ 》
『ほう、ほうほう。なるほどなるほど…』
壮五「ただいま……って、ちょ、え、エリさん!?一体なに見て」
『あら壮五さん、おかえりなさい。これはアダルトビデオという奴なんだけれど、見たことない?』
「いや知ってるしあるけど…って、僕は何を白状させられているんだろう…!」あまりの状況に取り乱してしまった
『ふふ』
「ふふ、じゃなくて。僕が訊きたいのは、どうしてエリさんがここでこんなものを観ているのかということなんだけど」
『平たく言えば、お勉強をしているの』
「勉強…」
『えぇ。この間は私なにも出来なくて、いわゆる“マグロ”という状態だったでしょう?
それにしても、女性が行為に積極的参加をしない様子をお魚に例えるなんて、少し可笑しくて興味深いわよね』
「可笑しくも興味深くもないけれど…。そんなこと、気にしなくても良かったのに」
『いいえ気にしますとも!次の機会には、私のテクニックで壮五さんをヒーヒー言わせてみせますから!』
「……」ヒーヒー…
『と、いうか壮五さん…
私の中に、こんなにも大きな物が出たり入ったりしていたのね。とても信じられない。生体の神秘よねぇ…』
「そ、そうだね。でもとりあえず、それを消してもらっていいかな」
(実はこの間は、半分も入ってなかったことは伝えないでおこう)