第5章 五夜目．雨

硬く反り返った壮五のものは、手で支えなくともエリの中へと埋もれていった。ゆっくりと着実に、二人は繋がっていく。さすがの圧迫感に、エリは苦しさを孕む嬌声を上げた。


『っっ〜〜、んぅ、ぁあっ！』

「——ッ…は、！」


容赦なくきゅんきゅんと肉棒を締め付けられ、壮五は深く息を吐いて射精感に耐える。まだ先端が飲まれただけだというのに、欲を吐き出したい衝動に駆られた。
エリのことも考え激しくは動かず、ゆっくりとした律動を始めていく。

腰を引けば、ちゅぽっと分身は簡単に抜ける。そしてすぐにまた浅く挿入する。それを何度か繰り返している内に、エリの反応が明らかに変わっていく。


『ん…、っぁ、あぁ…っん、』

「は…、エリ さん、痛くない？」


浅い場所を、丁寧に擦るようにして腰を動かす。くちゅ、くちゅと、二人の接合部はどろどろに溶け合った。
エリは、自ら腰をくねらせて壮五を見上げ答える。


『ん、壮五さん…、気持ち 良いの、もっと、して？』

「〜〜っ、そういうこと、言ったら」


“ 止まらなくなる ”
優しくしたいのに、エリによってスイッチを入れられた壮五。堪らず、律動を早める。
ずん、と知らないところまで挿入される欲棒。エリは身体を大きく弓なりに反らせた。

激しく揺れる乳房を、壮五は両手で揉みしだく。込み上げる快感に耐え、唇に歯を立てた。


『っあ、あぁ！！そ、壮五さ、…！壮五さぁんっ、！！』

「っ、エリ…、ぁあ、っく、イ…く、イクよ…！」


あれだけ激しかった律動が、ピタリと止まる。そして壮五の腰は、細かく痙攣した。エリは逹しながらも、彼の分身が震え全ての欲が中に吐き出されるのを感じた。


満たされる、心と身体。愛する人と身体を繋ぐという行為がどれほど幸せなことなのか、エリ生まれて初めて知る。
邪念だとか不安感だとか、そういうザラついた気持ちが浄化されていくようだ。広がる幸福感だけに満たされて、彼女は壮五の胸の中でゆっくりと瞼を下ろしたのだった。