Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第51章 生き方
「でも…俺にできることあれば言ってくれよ。寂しさ埋めるためのただの気晴らしでこうして呼んでくれてもいいからよ」
「ねぇ…どうして…ディーターはこんなに私の力になってくれるの?」
ディーターは、その玲瓏な瞳に顔を覗きこまれ、一瞬息が詰まった。
火照った顔が暗闇で見えなくて本当によかったと思って長い息を吐いた。
「俺は…あんたに出会ってここへ来てから、第二の人生を歩み始めたんだと思ってる。つまり、生まれ変わったようなもんだ。」
目を見開いているルーナの頭をくしゃくしゃと撫でる。
「俺はな、今まで自分のためにしか生きてこなかったんだ。…だがな、こうして人のために生きるようになって気付いたんだ。人から求められると、自分のためだけに生きる人生よりも力強く生きることができると。」
俺はきっと、なにかに目覚めた。
誰かのために生きようと自覚できた時、自分1人の人生を越えた人生を歩むことができる気がした。
そうすると、もっと強くなれる気がしたんだ。
そして知った。
誰かのために生きるようになったときに初めて、誰かに求められるという感覚を。
こんな生き方をする日が来るとは思いもしなかった。
全く俺は…
一体どうしちまったんだろうな。
この女はどこか不思議な雰囲気があるように思う。
強く、逞しいのに、
どこか脆くて繊細で今にも崩れそうにも映る。
出会った時から妙な印象だった。
自分より全然強いのに、
なぜかそばにいて守ってやりたいような気にさえさせるんだ。
なぜか放ってはおけないような。