Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第51章 生き方
「ではナイルさん、お元気で。」
「君もな。また会おう。」
そしてナイルが馬車に乗り込むと、ルーナはその馬車の手網を握っている御者の男にもキャンディーを渡した。
御者の男は深く被った帽子を少しずらしてルーナにニヤリと笑う。
白い歯を見せながら、密かにキャンディーと共に渡された小さなメモを即座にポケットに入れた。
そうして出発した馬車の後ろ姿を見送り、ルーナはキャンディーを1つ口に入れると急いで訓練場へと戻って行った。
その日の一通りの訓練が終わると、フロック、レオンたち3人、そして先日のトカゲの1件からグンと距離の縮まった、ホルガー、ヴィム、ルイーゼにもキャンディーを渡した。
「糖分必要でしょ」
皆は満面の笑みになる。
「俺らって、なんか特別って感じ?」
皆が最近ずっと感じていたことだった。
訓練中のルーナは誰にでも変わらず厳しすぎるが、そうでない時間には、ここにいる者たちをどこか特別扱いしているように感じるのだ。
「そうだね、特別だね。」
ルーナはそう即答した。
なんとなくあなたたちは…同じ炎が見える気がするの。
生への執着や、今まで背負ってきた憎悪や、疑念や、絶望が…
私やエルヴィンと…同じような…