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Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛

第8章 帰還■


目が覚めた時、ルーナはいつも通り自室だと思い込んでいた。

ぼんやりと上半身を起こすとなぜか服を着ていない自分に気が付き、一瞬声を上げそうになった。
状況に混乱し、キョロッと隣を見ると、リヴァイが顔だけこちらに向けうつぶせに眠っていた。


あっ、そうか。そうだった...


昨夜のことが、ボーッとした脳内に一気に流れ込んできてゴクリと唾を飲んだ。


よほど疲労が溜まっていたのだろう。
ずいぶんぐっすり泥のように眠ってしまったようで夢すら見なかった。

ふと包帯を撒かれた左肩に手を置く。
もう痛みはほとんどない。にしても、変な線を傷つけていなくてよかったな...と冷静な頭で考えた。

そのまま一気に昨日のことを思い出した。

サイラムとフラゴンの最期、イザベルとファーランの死体...


仲間が死ぬのはいつものことだ。
しかし、今まで抑えてきた感情が、箱に穴が空いたように漏れ出してきていた。


壁外調査の翌日は決まって全員非番となる。
今日が休みでよかった...リヴァイも寝かせといてあげよう。

家族のように大切にしてきた2人の親友を亡くしてしまったのだ。
想像を絶する喪失感だろう...

ルーナはそっとリヴァイの髪を撫でる。
自分の茶髪混じりの黒髪よりも更に黒々とした、まっすぐで綺麗な黒髪だ。
いつも眉間に皺を寄せ不機嫌そうな顰め面からは想像もできないほど、皺ひとつない穏やかな可愛らしい顔でリヴァイは眠っていた。

「ふふ、幼い男の子にしか見えないよ」

ルーナは笑って小さく呟くと、自分も布団に潜り込んだ。


ジッとリヴァイの顔を見つめる。
スースーと寝息を立てるリヴァイの頬を撫で頭を撫でる。

この顔を知っているのは私だけだったらいいな...
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