Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第8章 帰還■
「...うっ!んぅ!」
2人の合わせた唇の隙間からリヴァイの呻き声が漏れたかと思えば、唇が離れ、ルーナの腹に白濁とした液体を出した。
そのまま肩で息をする2人。
リヴァイは素早く綺麗に液体を拭き取り、隣にパタッと倒れ、ルーナを優しく抱きよせた。
まだ息が上がっている2人は改めてお互いの汗かく顔を見合わせて額をくっつける。
「少しは分かった…だろ?」
リヴァイはルーナの髪を指でとかしながら言った。
「リヴァイ...あり...がとう...わかった気が...する
多分だけど…はは」
ルーナは正直、今までこんなセックスをしたことがなかった。
夜会の時のように、利のためだけのものしかしてこなかったからだ。
傷つくことが怖くて、恋愛もせず、特定の人を好きにならないように生きてきた。
しかし、リヴァイに出会ったことで、何かが変わった。
今日傷ついた心はリヴァイによって少しずつ消え、その隙間には何かが入り込んで埋めて行ったような気がした。
これが愛というものだろうか。
これが心の薬というものだろうか。
しかし、一度愛を知ってしまうと、その愛によって更にまた傷つくこともあると覚悟しなくてはならない。
そして、本当に愛が薬だとするならば、その薬なしでは生きて行けなくなってしまうことも覚悟しなくてはならない。
リヴァイなら...
その覚悟も受け入れよう。
けれど・・・
もしかしたら愛ではなくて、単に大切な存在を亡くしたことへの悲しみや悔しさや怒りをただただ自分へとぶつけているだけかもしれない。
でも...それでもいい
少しでもあなたの気持ちが落ち着くのなら・・・それでもいい。
「リヴァイ」
「...なんだ」
「ずっとこうしてたいって…今だけ思っててもいい?」
「…今だけなんて言うな。お前の全てを解放できるようになるまで俺がとことん付き合ってやる」
ここまで互いが素直になれたのは、
月が出ているからだろうか?
これは正しいのか…
分からない。
でも今は今だけは、赦してほしい。
リヴァイがギュッと強く抱きしめるとルーナは安心したように瞳を閉じていく。
たちまち寝息が聞こえた。
「なぁ、どうすればお前は泣いてくれるんだ?」
どうすればお前の中の蓋を開けられる?
どうにかしてやりたいと思う俺はおかしいのか?