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Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛

第51章 生き方


「なぜって…私はここの指揮系統を務めなくてはならないし、リヴァイさえいれば向こうは心配いらないでしょう?」

その言葉にナイルは目を見張る。

いくらリヴァイが強いと言ったって、最愛の者を危険な地へ赴かせ、しばらくの間離れ離れになるなど、自分の立場に置き換えてみたら正気の沙汰ではない。

「…辛くはないのか?」

「辛い…うーん…まぁ寂しくないといったら嘘になりますけど、辛くはなりませんよ。あの人は何があってもどこへ行っていても、必ず戻ってきますから。」

今までだってそうだった。
出会ってから8年ほどになるが、その間に本当にいろんなことがあった。
常に死と隣り合わせな状況で、どんなにリヴァイと離れても、彼は必ず自分の元へ帰ってきた。
それに昔、訓練兵団に教官としていたときなんて1年半も離れていた。



"今日まで戦ってきたのは死ぬためじゃない。妻に生きて帰ると約束したからだ"

愛しい人からの言葉が脳裏に反芻された。
この言葉を思い出す度に、心が暖かくなる。
そして、安心できる。
この言葉のおかげで、どんなに危険な場所で離れていても、信じることができる。



「そうか、君たちは強いな。さすがエルヴィンの部下といったところか……紅茶を淹れるのもうまいしな…」

「はは、それはリヴァイのおかげですけど」

「しかしあのリヴァイが…まさかな…俺のように一人の女性を愛し、一生を誓うことがあるとは思わなかった。」


だって、あいつだぞ?
あのリヴァイだぞ?
俺の事を薄ら髭などと呼んだり、俺だけでなくどんなに上の者にでも容赦なく粗暴で威圧的なあのリヴァイが…


「ですね。私も不思議に思いますよ。なぜあの人がこんな私のそばにいてくれるのか…」

ナイルは思った。
あんなあいつでも、この娘に惚れるのは頷けると。
この娘は、誰にもない何かを持っている。
天使も悪魔も引きつけるような…なにか…
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