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Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛

第50章 トカゲ


「すみません。お喋りが長くなってしまいました。食事を楽しみましょう。」

イェレナは安堵の笑みを浮かべ、ニコロに飲み物を持ってこさせた。

「ルーナさんは確か、お酒に弱いのだと伺いましたが、ワインなども普段召し上がられないのですよね?」

「あ、うん。そうなの。」

…なぜワインの話を?
そう思ったが、目の前に現れた美しい色に目を奪われる。
そっとニコロにグラスに注がれたものは綺麗な深いオレンジ色をしている。

ふと顔を上げると、少し強ばったようなニコロと目が合う。
しかしニコロは瞬時に笑みに戻した。

「これはマーレ産のオレンジジュースです。乾杯しましょう!実は私もアルコール類は苦手なのです。お酒はあまり体によろしくないので。仲間でよかった。」

そう言ってニッコリと笑ってグラスを持ち上げるイェレナ。
それにつられてルーナとフロックもグラスを上げる。



「世界の平和と、我々の勝利を願って。」


カランッ



グラスが触れ合う美しい響き。

そして3人同時に口をつける。


「おいしいっ…」

ルーナは素直にそう呟いた。

嬉しそうに顔をほころばせるニコロとイェレナがいる。


「ではそろそろメインをお持ちしますね!ルーナさんが前に気に入っていらしたものを別の味付けにしてみたんです。」

そう楽しそうに言ってニコロは足早に離れていった。


「嬉しいです。あなた方に御理解いただけて。」

「でも…どうして私にこの話を?」


イェレナはルーナの瞳を真っ直ぐ捉えて、美しい瞳を潤ませた。

「言ったじゃないですか、ルーナさん。私はあなたに初めて会った時から…」


"あなたとは初めて会った時から気が合いそうだと思っていたんです。なんだかいろいろと…心の内を分かり合える気がする…"

そう言われたことを思い出した。

そんなことを言われたのは初めてだった。
そしてこんなふうになることも…


歴史が変わる瞬間はすぐそこ。
全てが自分の思い通りに行くわけなんかない。
わかってる。わかってるけど…

この計画の通りだと、本当に来世はあるだろうか?
生殖機能を奪われるのなら…?
私とリヴァイが全てを賭けてる来世は本当にあるの?

私の夢は、来世でリヴァイと子供を作って最期まで幸せに生きることなのに…
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