Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第50章 トカゲ
いつもの訓練場を回るルーナ。
今頃リヴァイたちは何やってるかな…
無事にキヨミさんたちと会えたんだろうか。
エレンたちも大丈夫かな。
まるで遠足気分のようだったサシャたちも心配だ。
「あ!ルシファーここは危ないったら!」
突然自分の横を勢いよく通り過ぎて行ったルシファーを慌てて追いかける。
さすが、猫、と言ったところか。
その俊敏さにはなかなか追いつけない。
訓練中はルシファーを中に入れとくように伝えたのに!
もうあの子たちは何やってるの!
レオン、ブルーノ、ロジーネは!
「ああっ!あなたたちごめんなさい!その子を捕まえて!」
そこにいたのは立体機動の訓練中の新兵、ホルガー、ヴィム、ルイーゼだった。
ルーナの声に、ハッとしたように上から降り立ち、3人で囲むようにしてルシファーを捕まえることに成功した。
「はぁ…ごめんね、訓練の邪魔して。」
この3人も、ルーナのことをとても尊敬し慕っている。
「全然大丈夫ですよ!それより何か咥えてますよこの子…」
「え?!」
よく見ると、ルシファーは何かを咥えている。
「ぎゃぁああっ!!!」
それは生きたトカゲだった。
ルーナは爬虫類や虫が苦手なので大きな声を上げてしまった。
「どうしました!ルーナさん!」
その声に気づいて慌てて駆けつけてきたのはフロック。
フロックは、ホルガーが抱えているルシファーの口元を覗いてギョッとした顔になる。
するとたちまちレオン、ブルーノ、ロジーネも集まってきた。
「もう、あなたたち、訓練中はルシファーを安全な場所にいさせるように言ったでしょう?」
「ごめんごめん、ははは!」
「なにこれ、トカゲ?腹減ってたのかな」
「あぁ、もうそんなの飲み込まないでお願いだから〜!」
ルーナは顔を強ばらせて足踏みする。
その様子に皆目を丸くした。
魔神とも最強とも言われているルーナでも怖いものがあるのかと。