Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第49章 生死
「俺らは悪魔になって、地上の地獄の世界やいろんな世界を見てみたいと思っていることは確かだ。でもそれは神に出会うっていう夢を持っているからで、それまでは死ねない」
悪魔から見る世界…
魔神と言われる夫婦に照らされた道を歩んでいく3人…
バリスは眩しいものを見るように目を細めた。
「道を知っていることと実際に歩くことは違う。いつか必ず死ぬということを、恐れず心に叩き込め。」
その言葉に、3人は顔を見合わせた。
そしてロジーネが静かに言った。
「そんなことは地下にいる時からわかってる。死と常に隣り合わせだったんだから…」
"あいつらは普通の奴よりも生に執着している"
バリスはリヴァイの言っていたことを思い出した。
「でも…覚悟はできてる。ルーナについていくと3人で決めた日から、ルーナになら命を賭けられるって…」
バリスは首を傾げた。
「リヴァイ兵長は違うのか?」
兵長は同じ地下街出身で同じ生活を強いられてきたこの3人のことを1番理解してくれる存在ではないのか?
すると今度はブルーノが口を開いた。
「リヴァイは…なんか少し違う。言葉では言い表せないけど、なんか違うんだ。」
でも…と続けた。
「信頼はしてる。リヴァイのことも。だからもしもリヴァイに命を賭けることもルーナの命令だったら…従うと思う」
「そうか…」
「でもね!私たちは、それ以外の誰かには従わないよ。そのつもりできたの、ここへ。」
少し声を大きくしてロジーネが言った。
それに呼応するようにほかの2人は口角を上げる。
きっと他の誰も、この3人を従わせることはできないだろう。
バリスは、その様子に冷静な顔を張りつけたまま、真剣に言った。
「人が従うのは、地位や名誉ではなく…勇気だ。」
だからそれでいい。
お2人を信じるお前らの勇気を誇りに思う。