Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第48章 才能
ルーナは思わずフフっと笑ってしまった。
「なんだ」
「いや、リヴァイが猫を抱くところなんてなかなか見れるものじゃないから癒されるなぁって。そういえばリヴァイって実は動物好きだもんね」
初めてウルフやリルを会わせた時も優しい眼差しで頬を撫でていたことを思い出す。
「別に好きでも嫌いでもない。」
「でも動物って癒されるでしょう?」
するとリヴァイは仏頂面のままルーナに手を伸ばし顎を掴んだ。
目を丸くしているルーナを真っ直ぐ見つめる。
「お前がいるだけで充分足りてる。」
そう言って乱暴に顎を離す。
「っ…もう…」
なんでそうやっていつも私の心を初恋の女の子みたいにドキドキさせるかな…
ルーナは顔を赤らめながらパンを齧った。
食事を終え、食器を戻そうと立ち上がった時、何名かの兵士たちが声をかけてきた。
「あのっ、できたら今夜、お2人に訓練指導をしていただけないでしょうか?」
「あ、うん。私はいいけど。」
リヴァイを横目に見ると、明らかに面倒くさそうな顔をしているが断る理由はないはずだ。
そもそもこうして毎日誰かしらに指導を申し込まれるのだからいつものこと。
また2人きりの夜をゆっくり過ごす時間を削ればいいだけの話。
「…じゃあ合同訓練後に、演習場でね。」
兵士たちは目を輝かせて2人の持っている食器を取った。
「ありがとうございます!こちらは我々が片付けておきますので!」
兵士たちが去っていった後、やはりリヴァイは盛大にため息を吐いた。
「今夜もまたお前を抱けねぇのか?」
「シーッ!」
ルーナは苦笑いしながら食堂を後にした。