Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第48章 才能
「ルーナお前は…俺の事を信じているか?」
独り言のようにボソリと言ったその言葉に、ルーナは顔を上げた。
黒目の奥に、藍色とグレーの混じった宝石のような瞳と目が合う。
その瞳を見つめると、つい吸い込まれそうな感覚に陥ってしまうことを彼は知らないだろう。
「…おい」
その瞳はみるみる細まり、ルーナは我に返ったように笑みを浮かべた。
「うん。たとえ、あなたに殺されるようなことがあってもいいと思えるくらいに…」
「あ?」
ルーナの黒目の奥にある濃いグリーンの瞳は陽の光が差し込んでいるのもあってエメラルドの海が凪いでいるように美しい。
その瞳を一度捉えてしまうと、そこに引きづりこまれるように目が離せなくなってしまうことを彼女は知らないだろう。
「私は…この先何があっても…あなたを信じている自分を信じてる。だから約束して。あなたは私を照らし続ける太陽であり続けることを…」
玲瓏なその瞳は伏せられた。
「お前が俺の月であり続ける限り、そんな心配は無用だ」
ルーナは一瞬、目を見開いたあと、寂しそうに笑った。
「こんなふうに…なるとは思わなかった。リヴァイとこんな関係になるなんて…」
リヴァイはハッとする。
初めて出会った時はただの敵だったはずだ。
恨みあっていたわけではないが、互いに裏切り、信用は全くしていなかった。
傷つけ、傷付けられたのに、なぜか離れられなかった。
それどころか互いに引き寄せられ、愛を紡ぎだし、今はここまでの絆と信頼関係が結ばれている。
「双子だからかな…」
ルーナがポツリと言った。
お前に何かあったり、お前がいなくなったりしたら、俺は自分の半分を失うようなものだ。
だがそれはルーナも同じだろう。
「そうだな…」
にゃぁ〜
ルシファーの声と同時だった。
いつの間にかルシファーが2人の足元に擦り寄っている。
「おいガキ共。ここでルシファーをうろつかせるな。」
「ははは、ごめんごめん!」
周りの冷たい視線が突き刺さる。
リヴァイが舌打ちをしながらルシファーを抱き上げてロジーネに渡した。