Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第47章 魔神の犬と猫■
「リヴァイ、知ってるの?」
「ああ…昔もここへ迷い込んできたことがある…」
というか、連れてこられたのか、よく分からねぇが…
一先ずそれだけ呟くように言った。
「父さんも知っているなら決まりだね!」
「ねぇ飼ってもいいでしょ?」
黙って猫を持って見つめ続けているリヴァイを後目にルーナは静かに言った。
「まぁ、その…飼うっていう言い方は正しいか分からないけど…小動物だし、決められた範囲内なら自由にうろつかせてもいいかな…」
3人の顔はパァと明るくなったが、リヴァイは顔を険しくする。
「おいおいおいおい待て待て。こいつが外から泥を持ち込んだらどうする。どこもかしこも汚れちまうだろうが」
「だから私たちが掃除をこまめにするし!どうせ私たち、父さん母さんに仕込まれた掃除術があるんだから余裕だよ!」
確かにこの3人には今までみっちりと掃除という掃除を仕込んできた。
地下のあのアジトを出ていく時も、1からすべてやりながら教えた。
今ではリヴァイとルーナの次に納得できる掃除がこなせるのはこの3人しかいない。
掃除にせよ、訓練にせよ、習得力のある3人にはいつも感心していた。
リヴァイは諦めたようにため息を吐き、猫をロジーネに戻した。
ルーナはその様子を見てから笑顔を3人に向けると、3人は歓喜の声を上げた。
まるで両親から許しをもらえた子供のように。
「じゃあ名前をつけてやんなくちゃな…」
レオンの言葉に、3人は考え込むように上を見上げた。
なんだっていいだろそんなの…
と呟くリヴァイを無視して。
「ねぇ母さんがつけてよ!」
「え、私…?」
ブルーノの言葉にルーナは困惑する。
いきなりそんなことを言われても全く思い浮かばず、助けを求めるようにリヴァイを見た。
しかしリヴァイは仏頂面でルーナを一瞥すると、目を逸らした。
「…もう……うーん…」
ルーナは腕を組んで目を瞑り、いよいよ真剣に考え始めた。