Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第47章 魔神の犬と猫■
「おいルーナ。やっと捕まえたぞ」
リヴァイがようやくといったようにため息を吐きながらルーナの肩に手を置く。
ルーナがボーッと突っ立って見ていたそれは、今では談話室に飾ってある大きな絵画。
ダリが昔、旧調査兵団全員を描いてくれたものだ。
「みんな…今の私たちを見てくれているかな…」
そう呟いて絵に指を這わせていく。
その指がエルヴィンからナナバやミケに滑り、そしてあの4人やシンに滑っていく。
リヴァイはその指を目を細めて追いながら、しばらくして眉間にシワを寄せた。
「おい、…なぜそこで止まる?」
シンのところで止まった指を睨む。
「別に…。」
ルーナはそう呟いて心の中で思った。
いつでも神様や仏のような笑みを浮かべて優しく自分を見守っていてくれたシン。
沢山助けられ、そして最後には命まで救われた。
まさに神様のような天使のようなあなたは…悪魔や魔神と呼ばれている私を見てどう思っているだろう。
リヴァイの舌打ちが聞こえた。
「昔の男のことなんざ、忘れるんだな」
ルーナが寂しそうにフッと笑って指を下ろした瞬間リヴァイに抱きすくめられる。
「ど…したの…」
「どうしたもこうしたもねぇよ。朝から晩まであの犬共がくっついてるから、お前に全然触れられねぇじゃねぇか」
確かにあの子たちはいつも私といるけど…
まさか妬いているのだろうか?
私たちはもういい大人なのに…
ルーナは心の中でクスリと笑ってから抱き締め返した。
「お前…今夜は必ず早く部屋に来い。いいな?」
名残惜しそうに体を離してキスをされる。
続きは今夜するから、というように触れるだけの優しいキス。
ルーナは優しい眼差しで頷いた。
毎晩必ず一緒に眠るが、だいたいルーナの方が遅くに部屋に来る。
仕事や自主訓練をいつまでもやっているからだった。
そして疲れて直ぐに寝てしまう。
リヴァイも疲れているので一緒になって寝てしまうのだが、溜まるものは溜まるのだ。
それがもうそろそろ我慢の限界だった。