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Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛

第44章 悪魔の誘い


「まぁ俺のことは知らねぇと思うがここらでお前のことを知らない奴はそういないぜ?リヴァイ。調査兵に捕まってどっか行っちまったと思ってたら…まさかお前まで調査兵になってやがったのか。で、嫁さんまでもらってるとはな…」

目を見開いて凝視してくるディーターにリヴァイは顔色ひとつ変えず鋭い視線のまま言った。


「あいつ…ルーナと昨夜ここで何してたんだ?」

ディーターは考えた。
ルーナがリヴァイとの子かも分からない子を堕ろすためにここへ薬を求めに来たという事実を言ったら、この男はどうするだろう?
さすがに言えない…そんなことは…
だったらもう適当に誤魔化すしかない。


「まぁ…なんだ、雑談…と言ったところか…」

「…ほう。どんな内容の雑談だ」

「・・・」

全く引き下がってくれないリヴァイに内心困惑し、次の言葉を選んでいると、リヴァイは懐から小さな箱を取りだした。

「あいつがここで買っていったものだ。どこの薬屋か分かるか?」

一気に焦ったような表情になるディーターにリヴァイはじりじりと近づいた。
そして目の前の背の高い男を冷徹な目で睨みあげる。


「…なぁ1つ教えてくれ。ルーナちゃんは今…何してる?」


リヴァイは数秒沈黙したあと視線を逸らさないまま目を細めて言った。

「部下と仲良くお喋り中だ。もしくはもう寝てるかもしれん」

「っ…へぇ、あの子も兵士だったんだ。どうりで強かったわけだ…」

そう言いながらディーターは自分の首元の包帯を摩った。
リヴァイは顔を顰める。

「それはあいつにやられたのか」

「ああ、そうだよ。」

すると突然リヴァイに胸倉を掴まれる。

「なっ?!」

「てめぇあいつに何しようとした!」

今にも人を殺めそうな目とその気迫に、ディーターは折れた。

「何もしてない…というか、できなかった。ただ道案内をして雑談して、傷の手当をしてもらった。それだけだ。」

乱暴に手を離され、ディーターは服を整えながらため息を吐く。
そしてリヴァイが随分とルーナにご執心なのだろうと悟る。
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