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Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛

第43章 神と善悪


あの爺さんが言っていたとおり、出会うべくして出会ったのなら、なぜいつもこうなる?


俺とルーナが何をしたって言うんだ…




なぜこんなにも……



世界は残酷なんだ。






リヴァイがウルフから下りると、ウルフはリルと頬擦りを交わしていた。


「ルーナ…」

安らかな寝顔で風に揺られているルーナの前髪をとかし、脈を確認する。
体温は低いが正常だ。

「一体なにをしていたんだ、なぁ…リル…」

リルの大きな瞳の中に、ルーナと自分の姿が映る。

「お前が言葉を喋れたらな…」

そう呟いてからルーナをゆっくりと抱え上げる。

ウルフの背に乗せ、地面に置いてある紙袋を手に取った。

なんだ、これは…


中には1つの箱と、1つの小瓶。

小瓶は自分の引き出しから持ち出したものだと理解する。

そして箱を手に取り裏返し、みるみる驚愕の表情になる。


これは…


どうみても地下街の薬屋のものだった。


地下に行ってやがったのか?
たった1人であんな危険な場所に?
なんのために…


箱を開けると錠剤が入っている。

しかし何の薬なのかは全くわからない。
まだ開封されておらず1つも飲んでいないようだ。

リヴァイは紙袋にそれを戻そうとして、あることに気がついた。

カサ、
その音とともに紙袋の中に転がっているのは指の先端ほどの小さな袋。
突き破られていて、中身を取り出したということが分かる。
なにか別の錠剤が1粒入っていた袋、そう見える。

リヴァイはその袋をつまみながら、ルーナとそれを交互に見た。

何を飲みやがった…?


そしてウルフにうつ伏せに力なく身を委ねているルーナを包むようにして跨る。


落ちないくらいのスピードでウルフを走らせた。

リルは手網を引かずとも後ろからきちんとついてきてくれている。


賢いなお前らは…
俺らよりも…


どうしたら俺らもお前らみてぇになれるんだ…






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