Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第42章 深淵■
窓から外を覗くと、まだ夕方なので薄らと情景が見える。
もちろん月も星もまだ出ていない。
ガチャ
ルーナが戻ってきたのが分かったが、しばらくそうして窓の外をぼんやり眺めていた。
背後に迫ってきた気配を感じて振り返った瞬間、ルーナに抱きつかれたのだと分かり目を見開く。
しかしすぐさま細く小さい愛しいその体を抱き締め返した。
ゆっくりとルーナが顔を上げたかと思えば、懇願したような瞳を潤わせている。
ドクンとリヴァイの鼓動が跳ね上がった。
こんな顔を久しぶりに見せられれば、昇ってくる情欲を抑えられなくなる。
しかし、今のルーナには無理をさせたくないから、ここ数日もルーナから誘ってくるまではグッと堪えていたのだ。
麗しい目で見つめてくるルーナの前髪をそっと流す。
「ルーナ…突然どうし」
言い終わる前に噛み付くようなキスをされた。
荒々しく舌が入り込んできてリヴァイはそれをすかさず絡めとった。
久しぶりの感覚に、脳味噌が持っていかれそうなほどの快感と愛しさが込み上げてくる。
そして今すぐに激しく抱き潰したくなる。
このままキスだけで終わりにされたらどうしようなどと考えてしまった。
「ん…ふ……」
口の端からルーナの可愛らしい吐息が漏れてきて、もう我慢の限界だった。
激しい口付けに応えながら、服の上からルーナの乳房に手を這わす。
やわやわと揉みしだき、首や鎖骨を撫で、そして脇腹や腰、尻へとゆっくり手を這わせていくと、突然ルーナがその手を掴んできた。
唇が離れていき、リヴァイはやはりまだキス以上は難しいかと思い、己の情欲を懸命に抑え込んだときだった。
「リヴァイ…疲れてない?」
「…?…あぁ」
「じゃあ、しよ…」
リヴァイが目を見開くと、ルーナはどこか寂しそうな表情で薄らと笑みを浮かべた。
「今夜は…激しく…してほしいの」
そんな顔でそんなことを言われればリヴァイはそれだけで軽い目眩を引き起こした。
額に手を当てて深い溜息を吐くと、ルーナが不安の表情で顔を覗いてくる。