Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第42章 深淵■
「フロック…ここでは静かにしよう。」
ルーナがフロックの肩に手を置くが、まだフロックは目の前にいるミカサやエレン、コニーやジャンたちを責めている。
「これから死んだ仲間を弔おうっていう式の場なんだぜ?なんでもう終わった話を蒸し返すんだよ」
「何の勲章だ?!誰を弔う?!
これから補充する調査兵団には本当のことを言えよ?!」
「フロック」
周りの視線がチラチラと集まる中、ルーナは真剣にフロックを見つめた。
フロックは下唇を噛み締めながらルーナをしばらく見たあと、またエレンとミカサに向き直った。
「お前らさぁ、今すぐルーナさんの前でハッキリ言えよ…
ルーナさんにとって家族みたいな存在だったエルヴィン団長を、自分たちは刃傷沙汰になってまで見殺しにしましたって!」
その言葉に、全員が息を飲んで押し黙った。
なんとも気まずい空気が流れ、全員ルーナの顔を見ることができない。
「ルーナさん、あなたはあの場にいなかったから分からないかもしれませんが、俺にはなぜアルミンが選ばれたのかは分かるんですよ」
ルーナの俯いていた顔が上がり、眉間に皺が寄る。
「こいつらと、リヴァイ兵長が、…私情に流され、注射薬を私物化し、合理性に欠ける判断を下したからだ!
要は…大事なものを捨てることができなかったからだ!」
その言葉に、ルーナの目が見開かれ一気に強ばった。