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Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛

第40章 博打


リヴァイはいつもの持ち方でカップを持ち上げ、ため息ひとつ吐いてからそれを啜った。

その様子を何かを期待しているかのように向かいの席で真っ直ぐ見つめているエルヴィン。


「どうだ?今回はなかなかいいだろう?お前やルーナが言っていた通り、しっかり蒸らしたんだ」

リヴァイは仏頂面のままカップを置いた。

「…確かに…前回の泥水よりはマシだな…美味くはねぇが。」

「そうか、よかった」

全く褒めていないのになぜ嬉しそうな顔をしているのか分からずリヴァイは腕と脚を組む。


「それで?用はなんだ。どうせ俺がもう何を言ったところで、お前の意思は変わらねぇんだろう?」

エルヴィンは眉をひそめてテーブルに目を落とした。

「…あぁ。」

リヴァイが目を細めて真っ直ぐにエルヴィンを睨む。


「リヴァイ、ルーナと何を話していたかは聞かないのか?」

「…別に。どうせ、お前らにしか分からねぇ話なんだろうからな。」

エルヴィンが顔を上げて僅かに微笑んだ後、落ち着いた声色で言った。

「リヴァイ、君には何か言っていたか?」

「いいや。あいつはどうやらすんなり受け入れたらしいな」

「あぁ。そうなんだ。よかったよ…」

その驚くべき理由は、リヴァイお前は知らないだろうが…
そう思いながら視線を逸らす。

「だがな、リヴァイ、ひょっとするとその日は…別の目的で注射薬を使うことになるかもしれんぞ」

「…なに?」

リヴァイは片眉をピクリと動かした。
エルヴィンはフッと笑った。


「まぁそれはおいおい分かることだろう。…それよりお前とこうしてまた話しができて嬉しいな」

「…気持ちの悪いヤツめ…用件は終わりか?」


「用件という程のものはないんだ。ただな…俺のやっていることが全て間違いだったとしたらどうする?」


「…あぁ?てめぇ今更自信がねぇとか抜かすんじゃねぇだろうな?」


リヴァイの顔は一層険しくなった。
エルヴィンは真顔のまま目を細め、落ち着いた口調で言う。


「いや、俺には確信がある。しかし思うんだ…失う兵士の命を勘定に入れると赤字だろうとね。」

「…今更何言ってんだ?」

「単純に不思議なんだよ。リヴァイ、お前は……」
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