Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第40章 博打
兵舎に戻った4人は団長室で注射薬のことについて話し合いをしていた。
「この注射薬は、最も生存率の高い優れた兵士に委ねるべきだ。リヴァイ、引き受けてくれるか?」
ルーナとエルヴィンに真剣な顔で見つめられたリヴァイは一息置くと冷淡な視線を動かした。
「…任務なら命令すればいい。なぜそんなことを聞く?」
「これを使用する際はどんな状況下かわからない。つまり現場の判断も含めて君に託すことになりそうだ。」
ルーナはエルヴィンからリヴァイに視線を移し、静かに話を紡いだ。
「そうだね…状況によっては誰に使用すべきか、リヴァイが決めるってこと、でしょ。」
リヴァイが暫し何かを考えるような間を開けた後に、机の注射薬を手に取った。
「わかった。…それで?お前らの夢ってのが叶ったら、その後はどうするんだ」
「…それはわからない。叶えてみないことにはな。」
エルヴィンが薄ら笑みを浮かべてそのままルーナを見つめる。
「?」
ルーナがその視線に気付き訝しげにエルヴィンを見ると、フーっと息を吐いてから真剣な目に戻った。
「ルーナ、君に話がある。」
「え?」
それを合図のように、リヴァイとハンジは何も言わずに部屋を出ていってしまった。
「え、2人とも…?」
その様子を見ながらなんとなく不穏な空気が流れている感じがして眉を顰めるルーナ。