Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第37章 エゴイスト■
「あなたは…ルーナさんを重くしてるんですよ…だからルーナさんは快楽の沼に沈んで…溺れて行った…」
リヴァイの中で思考が動き出す。
人間が抱く様々な想いは、結局どれも質量の問題だ。
その質量が重ければ重いほど、
それによって自分をも他人をも潰してしまう。
自分の独占欲と執着心と依存心が、ルーナのことを重くさせていたのかもしれない…
でも…
そうだとしても…
「こいつは俺のもんなんだ。お前にはやれねぇ。他の誰にもな。」
「ルーナさんを幸せにできてないような人が何を言ってるんです?」
その言葉に、胸に何かが刺さった感覚がしてチクリと痛みだす。
「ルーナさんの心も体も傷つけているような人が、
彼女に対して愛を語ったり、他の男を咎めるようなことをする資格は無いです!」
確かに自分はルーナのことを傷つけているかもしれない。
ただの自分のエゴで乱暴に抱いたことによって、体にたくさんのアザをつけ、そして中にもその欲望を爆発させてしまった。
「それでも俺はこいつを愛してる。俺のエゴや執着や独占欲だったとしても、これ以外に言葉が見つからねぇんだ。」
それに、
「幸せかどうかはルーナが決めることだ。お前が決めることじゃねぇ」
クラムは脇腹を抑えたまま苦しそうにリヴァイを睨む。
リヴァイは尚も禍々しいオーラを放ちながら顔を顰めている。
どちらも視線を逸らすことなくしばらくそうして睨み合ったあと、先に口を開いたのはリヴァイだった。