Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第37章 エゴイスト■
そんなクラムにまた見開いたままの視線を寄越して真顔で見つめるリヴァイ。
「ほう…たいしたもんだな…てめぇは」
「う……リヴァ…兵長…」
呻き声にも似た声でようやく喋り出すクラムをジッと目を見開いたまま無機質な表情で見つめる。
「てめぇはここで、ルーナに何をした?明らかに普通じゃねぇんだが」
「…は……分かりきったことを」
ガンっっ!!!!
瞬時にリヴァイの強烈な蹴りが飛び、その威力で体ごと飛ばされソファーの背にぶつかり転げ落ちる。
リヴァイはすかさずクラムの胸ぐらを掴んで立ち上がらせると、片手で首を締め上げ、自分の頭よりも上へ上げた。
「あまり調子に乗るなよクソガキ…何をしたのかと聞いたんだ。」
「ん…ぐ…ぁ」
「答えるか、ここで命を捨てるか、好きな方を選べ」
そう言うとリヴァイは手を離し、その拍子で床に崩れ尻もちをつくクラム。
首に手を置きながら、必死に酸素を吸い込んでリヴァイを睨みあげる。
「う……そんなの…俺が言わなくても…彼女を見れば分かるでしょ……それから…ルーナさんは…っ…く……自ら望んで飲んだんですよ……」
リヴァイの眉がピクリと動くのを見て、クラムの口角が僅かに上がる。
「これは本当ですよ……あとで本人に聞いてみたらどうですか…それと……俺とシたのも…彼女のっ…意思です…」
クラムはまたよろよろと立ち上がり、リヴァイを睨みつけ、声を荒らげた。
「ん…っ……俺は!…ルーナさんを救ってあげたんですよ!!あらゆる絶望から!!」
そうだ、俺は…
愛する人を救ってやったんだ。
傷ついた心を…体を…全て沈めて、溺れさせて、
そして空虚で残酷な世界から
快楽だけの世界に溺れさせて
忘れさせてやったんだ。
「…あなたにはできないでしょう!?あなたには!!ルーナさんを痛めつけることしか!できてない!!…」
リヴァイの眉が僅かに下がり始めた。
「ルーナさんは自ら快楽に溺れた…あなたのせいですよ…
あなたが彼女の心を重くしたから!だから彼女は溺れたんだ!」