Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第37章 エゴイスト■
まだまだ体が火照っていて、そして何度もイカされたことにより随分と重く疲れきっていた。
「も…満足…でしょ…」
聞こえるか聞こえないかくらいの掠れた声が出てしまった。
しかし、クラムの耳には微かに入ったようだ。
息絶え絶えに、強ばるルーナに近づくと笑って頬に手を這わせた。
「ルーナさんはもう…満足…なのですか?」
ルーナは上半身だけ起こしたまま、震える手でその手を掴みおろす。
「私は…も…満足…だから…」
「それはよかった。」
そう言ってルーナの震える体を抱き締める。
押し返す力が残っていない。
「もう…帰って…」
奥から絞り出すような声を出すと、クラムはゆっくりと体を離し、おもむろにベッドからおりると時計を見た。
「ですね、確かにそろそろ帰らないと大変だ…」
そう言うとまだおぼつかない足取りで服を着ていく。
ルーナは何かを言いたいのだが、起き上がっているのもやっとなくらいまた意識が朦朧としている。
その様子に気がついたのか、クラムはルーナの元に寄ると優しい表情で肩を押し上半身を押し倒した。
ルーナは全く力が入らず、されるがままになり重い体をベッドへ沈めた。
その裸体に綺麗に布団をかけるクラム。
「おやすみなさい、ルーナさん」
頭を撫で、震える唇にそっとキスを落としてから切なく笑い、そして踵を返した。
ドアノブに手をかけると、鍵をかけていたことに気が付き
鍵フックを回して再度扉を開いた。
ガチャ
クラムの目が大きく見開かれ、
そしてまた細まり冷たい視線がそこへ向く。
薄暗い廊下で光る鋭い眼光。
開いた瞳孔と皺の寄った眉。
禍々しいオーラを放って
目だけで人を殺めそうな程に睨みあげてくるその男は
間違いなくリヴァイだった。