Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第7章 第32回壁外調査
「全隊!長距離索敵陣形に展開せよ!!」
エルヴィンの声が響き、隊は一気に広がっていき、まるで1つの目のように展開されていった。
しばらくしてから遠くで赤い信煙弾が打ち上げられ、それを確認した隊も同じものを打ち上げるのが目に入る。
しばらくして緑の信煙弾が見え、全隊がそちらの方向へ進んで行く。
これを今のところ14回繰り返した。
つまり、14体もしくはそれ以上巨人がいたということになる。
幸い、奇行種はまだ見つかっていないようだ。
前方の3人をルーナはちらりと見た。
「やっぱりエルヴィン分隊長は只者じゃないなー。次の補給地までこのまま後衛は巨人の姿すら見ずに済みそうだ!」
というファーランの声が聞こえた。
今日は長距離索敵陣形のテストも兼ねているわけだが、初めてのわりには上手くいっている状況にルーナはホッとしていた。
いつもは甚大な被害を被り、帰還できる兵士は極わずかだ。帰還時には民衆に罵倒されることも常だった。