Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第7章 第32回壁外調査
「我々の配置はここ。次列四・伝達だ。」
フラゴンが、トンと図面に指を指す。
「予備の馬と並走しつつ主に伝達の役割を担う。どの一角がかけてもシャレにならん。心して臨んでくれ。」
「よーし!!やってやるぜー!」
イザベルがヒョイッと飛びながら叫んだ。
「おいイザベル。お前一人が頑張ればいいってもんじゃないんだ。ちゃんと陣形の本質を理解してるのか?」
サイラムがイラついた表情で言った。
「当たり前だろ!難しいことは予行訓練の時に体で覚えたし、いつもルーナの姉ちゃんが教えてくれてたし!な!」
ニタッと笑ってイザベルがルーナを見る。
ルーナも笑顔でイザベルの頭に手を置いた。
「ーッ」
ルーナの名前が出て押し黙るサイラム。
「いいから聞け!お前ら3人は知らないと思うが正直なところ、我々調査兵団を取り巻く環境は芳しくないんだ」
フラゴンは悔しそうに押し黙った。
ルーナは続けて言った。
「未だ巨人について大きな成果を持ち帰れないでいるからね。
前納者である市民は勿論のこと、壁外調査に多額の費用を要する私たち調査兵団については他兵団や中央からの厳しい目もある...」
「...へぇ。兵団も一枚岩じゃないのか」
ファーランがぼそりと言った。
「だが、確かなことは1つ!この新陣形の成果が我々の今後を左右することになる!必ず成功させて次への道標とするぞ!!」
フラゴンが声高々に言うと、イザベルが「おうっ!」と心臓を捧げる敬礼をした。
ルーナがよくできたねと頭を撫でるとへへっと照れ笑いする。
リヴァイとファーランはその様子を、やれやれと言った表情で眺めていた。