• テキストサイズ

Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛

第36章 パラドックス■


「…あのガキに惚れたのか?」

「ちっ違うっ…」

「ならなんだ。欲求不満だったってか?」

「違うよ…」

「てめぇ…さっきから違う違うってそれしか言ってねぇじゃねぇか…きちんと説明してくれなきゃわかんねぇだろ。」

上目遣いで鋭く睨むと、
ルーナは俯いてから、諦めたように肩の力を抜いた。


「…ぅ…だよ…」

「あ?」

「…リヴァイも、分かるでしょ…情、だよ…」

リヴァイの鋭い眼光が一瞬ひくんと見開かれ、鼓動が跳ねる。

「情…だと?」

「そうだよ。だからリヴァイも許してくれるでしょ…私は許したんだから…」


リヴァイの手が離れ、ルーナが解放される。

「情だとしても、お前の方から情熱的なキスをするか?普通…」

「キスってことには変わりないでしょう?リヴァイだって、自分からメリッサにしたんじゃないの?」

睨むように上目遣いで見据えられ、
いつの間にか、自分が責められるような立場になっていることに気づく。

そしてもう1つのことにも気付いた。

やはり自分がメリッサにキスをしたことに、とても傷ついていたのだと。


俯いて、力なく言う。

「・・・そうだな。…お前の言う通りだ…」

「…なら…私のことを責めないでよ…」


ルーナの言うことが至極その通りすぎてもう何も言えなかった。
結局、先に傷つけてしまっていたのは自分だったのだ。
今更後悔したところでもう遅い。

そしてようやく、逆の立場になった今、その時のルーナの気持ちが痛いほど理解できたのだ。


「悪ぃ。仕事の邪魔をしたな…」

それだけ言い残して部屋を出た。
/ 1213ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp