Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第35章 心臓の一部
「んーっと確か、ルーナさんはリヴァイ兵長のそういう人間らしい脆い部分も好きだけど、強くて逞しいところも好きだって言ってたな」
「言ってた言ってた!あとは…几帳面で綺麗好きな所も好きだって」
「あぁあと!誰よりも優しくて思いやりがあって!」
「そう!で、どんなにルーナさんが迷惑かけても全部受け止めてくれるところも大好きだって!」
リヴァイの目がみるみる見開かれていく。
しかしそんなことは気にもとめず口々に指を指したりポンと拳で手を叩いたりして、さぞ楽しそうに話を続けている。
「えーっと確か!あぁ!変な冗談言って誰かを励まそうとしたり慰めようとしたりするんだけど、ただの嫌味になっちゃってるところが面白くて好きだって!」
「面白いなんて言ってたか?あーでもたくさんのものを背負ってるのに常に仲間や部下のことを一番に考えてるって言ってたな」
「あと!小柄で細身に見えても実は筋肉ヤバくて腹筋とかが得にっ!あ!!見せてください腹筋!!」
「そうだそれだ!!俺ら見たかったんだよな!!
兵長っ!!・・・あれ?」
リヴァイは額に手を当てて顔を隠すように俯いていた。
「どうかされました?」
「・・・」
全く動かなくなっているリヴァイに皆「?」という顔になる。
「…兵長?」
「リヴァイ兵長〜」
「・・・てめぇら…もう休憩は終わりだ…」
顔を隠したまま静かに呟くリヴァイに4人はニヤケ顔になる。
「リヴァイ兵長…照れてますね?」
「違ぇよ…てめぇらがうるさくて頭痛がしてきてんだ」
そう言ってふらりと立ち上がると、「どけ…」と言ってクラムたちを遮ってハンジたちの方へ行ってしまった。
「…リヴァイ兵長って…結構喋るんだな」
カイルの言葉に、3人は茫然とリヴァイの背をみつめながら頷いた。
しかしそのおかげで、信じられないくらいにリヴァイが背負ってきたものが分かった。
そしてその強靭なまでの強さと偉大さは、4人にとって圧倒的な存在感を放って胸に刻まれた。