Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第35章 心臓の一部
「お前らには全く関係の無いものだ」
「さっきチラと見えたけど、何かの絵ですよね?何かの切り抜き?」
「見たいです!!見せてください!」
「私たちリヴァイ兵長の持ち物とか何もかもに興味心身なんですよお」
なぜこいつらはこんな場所で、しかもこの俺を前にして純粋無垢なガキのような顔で目を輝かせることができるのだろう。
あんなこともあったのに、だ。
どういうつもりなんだ…こいつらの考えてる事が全く読めねぇ。
こんなに他人のことが分からないと思ったことは初めてだ。
リヴァイは正直目の前の4人のことについて考えること自体がめんどくさくなり、そういった不機嫌そうな顔を存分に醸し出しながら絵を差し出した。
「「わぁあぁあああ!!!」」
受け取ったカイルの間を3人が囲み、更に目を輝かせる。
「これはルーナさんですね。素敵です…」
「兵長はこれをいつも持ち歩いてらっしゃるのですか?」
「いや。普段は机の上だ」
「へぇぇ〜!なんかいいなぁこういうの…」
「俺もルーナさんの絵が欲しいっ」
「あいつは逆に俺の絵を持ってるぞ」
「「え?!?!」」
目の前の4人があまりにも煌々とした笑みだったからか?
ただ自慢したかっただけなのか?
つい口走ってしまった。しかし今更遅い。
「なるほど!すごい!!そっちも見てみたいな!」
「やべえなこんな微笑ましいリヴァイ兵士長!新聞に載せたいくらいの一大ニュースだ!」
「チッ。馬鹿が。もういいだろう返せ」
絵をひったくり今度こそ懐にしまいこんだ。
なぜそこまで自分たちのことに興味を示すのか甚だ疑問すぎて少々混じってきた妙な羞恥を隠すように水を飲んだ。