Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第34章 ラベンダー畑の真ん中で
「…んん…ん?」
ついにその騒音に負け、ルーナが目を覚ましてしまった。
「チッ」
リヴァイは舌打ちをしながらルーナの耳から両手を退かし、ギュッと抱き寄せる。
「んん…?え?…なに?ハンジ…の声?」
リヴァイの胸に押し付けられたルーナの口からくぐもった声が聞こえる。
そしてますますリヴァイは強くルーナを抱き締めた。
そのとき
バンッ!!!
扉が開く音…
そうだ、昨夜は鍵を絞めないままだったと思った時にはすでに布団の上からハンジの声が降ってきていた。
「この中に2人ともいるね?!いるんだね?!もう何回呼んだと思ってるんだよー!!」
「分隊長!!ダメです!それだけは!!!ああああ!!もう僕は知りませんからね!!!」
モブリットが駆け足で出ていく音がする。
「おい…クソメガネ…」
布団の中からくぐもった声がしたかと思えば寝癖のついたリヴァイが顔を出した。
「おっ、やっぱいるじゃんリヴァイ!!」
「てんめぇ…」
布団を剥がして目の前のハンジをぶっ飛ばしたいが、今は自分もルーナも裸だ。
リヴァイはその欲求を狂おしいほど押さえ込み、代わりに目だけで人を殺めそうなほどの眼光をハンジに飛ばした。
「急ぎの話があって来たんだ!貼り紙見たよ!あのへき」
「てめぇは相当俺に殺されてぇらしいな?すぐに望み通りにしてやるから今すぐ出ていけ」
ハンジの言葉を遮って奥から絞り出すような低い声を出した。
そして、ついにひょこりとルーナが布団から顔を出す。
「やぁルーナおはよう!お楽しみ中悪いねぇ。でも今すぐ話したいことなんだよお!」
「は、ハンジ…おはよう…えっと…私たち着替えたいから少しだけ扉の外で待っていてくれないかな?話は聞くからさ…」
苦笑いでルーナが言うと、分かった!早くしてね!と言ってハンジは外へ出た。
「・・・リヴァイ…とりあえず服着ちゃおうか…」
ありえないくらい殺気立っているリヴァイを宥めるように言うと、リヴァイは諦めたようにルーナにキスをして布団を出た。