Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第34章 ラベンダー畑の真ん中で
翌朝、先に目覚めたのはリヴァイだった。
朝日が眩しくて目が覚めたのではない。
異様な寒さで目が覚めた。
それもそのはずで、ふと見ると自分の全身の裸体が剥き出しになっている。
ため息一つ吐いて隣を見やると、全身にぐるぐると布団を巻き付けて気持ちよさそうに寝息をたてているルーナがいる。
「ルーナのやつ…」
なんとも幸せそうな赤ん坊のような無垢なその寝顔を見れば、愛おしさしか込み上げてこない。
しかし、寒いものは寒い。
まだだいぶ早朝で、眠る時間は少しはある。
リヴァイはゆっくりとルーナを転がし布団の中に入り込んだ。
ラベンダーの香りが鼻をくすぐる。
ルーナの裸体を抱き寄せ、2つの体を包み込むようにしてくるまれば、密着した体温が1つになりこれ以上ないくらいの温かさと安心感が眠気を襲ってきた。
リヴァイがルーナの頭を胸に抱き、そっと髪にキスをして目を閉じかけた時だった。
ドン!!ドン!!ドン!!
「リーーヴァーーーイーー!!!!
いるんだろ?!ねぇいるんだよね?!ルーナの部屋だけどここに一緒にいるよね!!!!」
リヴァイは一瞬驚いた顔をしたがその大声がハンジだと分かるやいなや殺してやりたいくらいの憎悪に駆られこめかみに青筋を立てた。
この最高のひとときを、最悪の奴に最悪の邪魔のされ方をし今すぐに飛んでいって蹴り飛ばそうかと考えたが、今はルーナを抱え込んでいる。
こんなに幸せそうにぐっすり寝ているルーナを起こしたくないし自分もこの温もりを離したくない。
リヴァイはハンジを思う存分絞めあげるのは後にしようと決めルーナの両耳を塞ぎ、ジッと耐え忍んだ。
「リヴァイー!!ここにいるのはお見通しなんだぞー!!出てきてくれぇぇぇぇ!!」
ドンドンドンドンドン!!!
しかしその騒がしすぎる騒音は諦めることを知らないようにさらに騒がしくなる。
そしていつの間にかモブリットの声も加わっていた。
「分隊長!!ダメですって!なにやってるんですかこんな早くから!」
「そんなことを言ってる場合かモブリット!!ルーナー!リヴァイを出してくれええ!」
「あんたホントに殺されますよおおお!!!!」