Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第33章 恋と愛
ゆっくりと身体を解放し、ルーナの頬に手を這わせる。
冷たい。
「すまなかった、ルーナ。1人にして。」
「あなたが謝るようなことじゃない。そもそも私の失態なんだし。謝るのは私の方。…それより見て!部屋ピカピカでしょ?最近念入りに掃除ができてなかったから」
そう言ってルーナは立ち上がり、手を洗いに行ってくると言って洗面所へ向かった。
リヴァイも立ち上がり、部屋を見渡す。
お前の部屋はいつもピカピカじゃねぇか…
壁にはリンクの描いた虹の絵がかかっていて、机の上には前にペトラたちが送ってくれたリヴァイの絵が飾ってある。
テーブルの上にはお揃いのティーカップ、鏡台にはお揃いの懐中時計が置いてあった。
リヴァイ自身の部屋も同じような感じだ。
ふとベッドのほうに視線を走らせると、サイドテーブルにはあの水晶が置いてある。
その前まで歩いていき、ゆっくりと手を近づけようとした時、横から突然手が伸びてきた。
驚いて隣を見ると、いつの間にかルーナはそこにいて目が合うとニッコリと笑って手を重ねてきた。
そのままリヴァイの手に重心を起き、重なり合う手が水晶に触れた。
すると目の前の状況は一変する。
だだっ広い大きなその場所は、たくさんのラベンダーが風にたなびいていた。
澄み切った空気と暖かく吹き付ける風が心地よく、そして随分と静かだ。
リヴァイが握っている手の先を見れば、ルーナがいて
ルーナが握っている手の先を見れば、リヴァイがいる。
しかしその姿は顔も容姿も全く違う、幼子だ。
だが2人には分かった。
目の前にいる相手の魂は、愛するたった1人のその人と同じなのだということが。
そしてその魂が今、1つになったのだということが。