Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第7章 第32回壁外調査
サイラムは以前からルーナに猛烈なアタックをしていた。
自分は兵士だからいつ死ぬかも分からないが、せめて生きている間だけでも傍にいさせてほしい、守らせてほしいと。
しかしルーナは断り続けていた。
私は恋愛などにうつつを抜かしている場合ではない、
誰かに命を捧げられたり、守られたり、
その逆であったりなど...そんな状況を考えただけで自分の夢をこの先叶えていくことの足枷に充分なるだろうと考えていた。
だから誰かに告白されても求められても断固として拒否していた。
「巨人発見!!左手前方森林の中15m級!!こちらに向かってきます!!!」
「もう一体!20m級!こちらに向かってきます!!」
大声が飛び交い、騒がしくなる。
ついに来た!
ルーナは全身にぶわっと鳥肌が立つのを感じた。
もう何年も調査兵団にいるし何回も何回も数えきれないほどこの状況に身を置いてきた。
しかし、やはり巨人の現れるこの瞬間には慣れないものだ。
「奇行種だ!そっちに向かったぞ!フラゴン隊!距離を縮めて死守せよ!!」
まずい...よりにもよって奇行種がこっちに?!
新兵の3人もいるのに...!しかもここは平地!
立体機動の戦闘はさらに困難...!
3人にはまだやらせられない!
クッ!
ルーナは急いで立体機動にうつり、巨人にアンカーを刺す。
次いで他の何人かの兵士も応戦した。
しかし一瞬の隙で1人の兵士が巨人にワイヤーを捕まれ口の中へと放り込まれてしまった。
血が飛び散り、地面が血で染まる。
巨人は腕を振り回し凄い勢いで走っていってしまった。
奇行な巨人の動きに当たらないように逃げるのが精一杯で、また1人の命を犠牲にしてしまった。
しかし悲しんでいる暇はない。
急いで巨人の後を追った。