Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第33章 恋と愛
「私は許せない。あなたのことをそんなふうに傷付けるルーナさんを。」
「言ったろうが。これは傷じゃない」
「そんな酔狂じみた話はもう聞きたくありません!!」
突然大声を出して叫ぶメリッサに、リヴァイは更に鋭い視線を突き刺した。
「私は…私なら…もっとあなたのことを大切に愛せる自信がある。あなたを苦しめずに愛せる自信がある…だって私はそれほどまでにずっとあなたのことを……どうして今更と思うかもしれない。だけどそれにはちゃんと理由がある。でも今はそんなことはどうだっていい。とにかく私はずっと…あなたのことを…」
奥歯を噛み締めながら握る拳を震わせた。
その様子を尚も睨みつけてくるリヴァイと目を合わせていられなくなり目線を下にずらす。
「何を言ってるんだ?お前は…」
「・・・は?」
ずらした視線を目の前のリヴァイにゆっくり移す。
「お前は俺のことを愛してはいないだろう。初めから。」
「・・・はい?私の話を聞いていましたか?」
意味がわからず目の前の男を睨みつけるメリッサ。
「お前は俺に恋をしているだけで、愛してはいない」
「っ!・・・なにを」
「一方的に気持ちをぶつけ、相手のことも考えずにただ自分の欲望のままに行動する…それは愛っていわねぇだろ」
メリッサの目が見開かれ、唇が震え出す。
「お前は根本的なとこを履き違えてる。確かに自分の気持ちに正直に真っ直ぐ生きるのはいい事だ。だがお前は相手の気持ちを考える想像力が圧倒的に欠落している。」
ふいにメリッサの頭の中に、飲み会でルーナが言っていた言葉が降ってきた。
それはクラムが、愛とはなにかと聞いた時。
"自分のことよりも常に相手のことを想えることだと思う。自分の気持ちよりも相手の気持ち、自分の幸せよりも相手の幸せ、そういった相手のもの全てを何よりも優先し、考えられることなんじゃないかな"