Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第31章 恋の法則
「返せって・・・正式にご結婚なさってないのなら、ルーナさんはリヴァイ兵長のものではありませんよね?」
ちょっと!と言ってサラがカイルに手をかけるがカイルはリヴァイを真っ直ぐ見据えている。
リヴァイは冷たい視線で真顔のまま背の高いカイルを見上げた。
誰もがリヴァイからの蹴りや殴りの1発を覚悟していたのだが予想外にも冷静すぎて逆に冷や汗を流しはじめる。
「お前…名前は?」
「・・・カイル・アッシュフォードです」
「ほう…」
リヴァイはカイルから視線を離しぐるりと4人の顔を見回した。
「お前らのその度胸は褒めてやる。クラム、メリッサ、サラ、カイル・・・お前らほど怖いもの知らずの愚劣な奴らは見たことがねぇ…この俺をいろいろな方法で怒らせるんだからな…」
鋭い三白眼は見開かれており、感情の籠らない無機質な声色が更に残酷さを増して辺りに響いた。
その言葉に4人は息を飲んだ。
「だがな、今はてめぇらの茶番に付き合ってる暇はねぇ。なぜならそのバカに説教をしなくちゃなんねぇからだ。だからそいつを返してもらう」
そう言って無理やりクラムからルーナをひったくった。
「・・・こいつ…まだ起きねぇ…」
リヴァイが腕の中で寝息を立てているルーナを見ながらため息混じりに呆れたような声を出した。
「おい…おいルーナ…いつまで寝てんだ、起きろ。ルーナ!」
「・・・んん…あ…れ?…」
ルーナの虚ろな目がようやく半分開く。
見上げればなぜか目の前にはリヴァイの顔が自分を覗き込んでいる。
しかもめちゃくちゃ不機嫌そうに…
リヴァイははぁと短いため息を吐いた。
今のルーナは顔を真っ赤に火照らせ頭も目もボーッとさせているので現状を全く理解していない様子だ。
おそらく夢の中にいるとでも思っているだろう。
案の定ルーナはその通りらしく、目の前にいるのがリヴァイだとわかるやいなや、ギュッと首に巻き付き荒々しく唇を奪ってきた。
一瞬リヴァイが驚いたように目を見開いたかと思えば、そのままキスを受け入れ、何度も角度を変え、ルーナの貪るような口付けに応えていく。