Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第31章 恋の法則
「んっ…ふぁ…ん…リヴァ…んん」
「っは……ルーナ…」
唇の隙間から、蚊の鳴くような2人の声が微かに零れた。
当然目の前にはそれを凝視している4人がいる。
しかしそんなことはお構い無しに2人の舌が艶めかしく交わっている。
少し離れたかと思えばまた糸を引いて唇が押し付き合い、2人の舌の動きもよく分かるほどに口と口の隙間からチラチラと見える。
そして、吸い合うようなジュルという音が時折聞こえたかと思えばまた角度を変えて激しく舌が絡まり合う。
まるでわざと見せつけているかのように…
あまりにも堂々としていて激しく卑猥な色欲を纏っているその光景。
しかしもしかしたら完全に自分たち4人は切り離され、初めから完全に2人だけの世界にいるのかもしれないとも思った。
それくらい、目の前の2人は官能的だった。
それを目を見開いたまま凝視している4人の視線はなぜかいつまでも逸らすことができず釘付けになってしまい、2人の濃厚なキスが終わるまでただただ人形のように眺めることしかできなかった。
ようやく2人の唇が離れた。
それはまたルーナが眠ってしまったからだった。
リヴァイは厭らしく濡れた口元をそのままに、ルーナをダランと肩に担ぎ直した。
そしてつかつかとメリッサの元へ行くと、肩にかかっていたルーナのポシェットをするりと引き抜く。
「てめぇらのくだらねぇ茶番にはまた付き合ってやる。だが命は大切にしろよ…」
茫然と突っ立ったままの4人を残し、リヴァイはルーナを肩に担いだままくるりと背を向けると兵舎へと歩いて行ってしまった。