Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第31章 恋の法則
「そっそうなんです。1杯だけしか飲まれてなかったんですけど…」
「ぶふっっっ!!!」
メリッサの言葉にエルヴィンが盛大に吹き出し皆驚いた顔になる。
リヴァイだけは呆れたようにエルヴィンを睨みつけた。
「てめぇも大概酔っ払いだろうが。あとは俺がやっておくからてめぇはとっとと帰って寝ろ」
「…はいはい」
笑いながらエルヴィンが立ち去れば、残されたリヴァイと4人の空気はなんとなく重くなる。
さっきからひとつも表情の変わらない威圧感たっぷりのリヴァイを前にして、さすがの4人は固まってしまった。
リヴァイは睨みを効かせたままの鋭い視線を、クラムが抱えているルーナに落とした。
「チッ。バカが。」
「・・・」
「そのバカの介抱をありがとうな。もういいからそいつをこっちに寄越せ。お前らも戻って寝ろ」
そう言ってリヴァイがクラムに近寄ろうと歩みを進めたのと同時に、
クラムが顔を強ばらせながら後ずさった。
「・・・どういうつもりだ?早くそいつを寄越せ」
リヴァイの顔がみるみる険しくなり鋭い眼光が見開かれる。
その姿にサラもメリッサもヒッと声を出しそうになるが、クラムは怯まずそしてカイルが口を開いた。
「リヴァイ兵長。クラムが介抱しているんだから別にあなたにルーナさんを渡す必要は無いですよね。なので寄越せって言うのはおかしいかと。」
「・・・あぁ?」
凄まじいオーラを放ちながらカイルに視線が突き刺さった。
「・・・そうか、そうだな。確かにお前の言う通りだ。」
突然リヴァイが目を細め冷たく無機質な口調になったかと思えばまたクラムとルーナの方に向き直った。
「そいつを返せ」
"寄越せ" から "返せ"になり、全員の目が見開かれる。