Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第31章 恋の法則
「相変わらずクソな豚野郎共ばかりだったな。」
「調査兵団に対して否定的な者は多いからな。お前だって初めはイカれた組織だと思っていたんじゃないか?」
帰りの馬車の中、エルヴィンとリヴァイの2人はさすがに疲れた様子で向かい合っていた。
エルヴィンの顔は少し酔っているのかほんのり赤い。
「まぁな。だが命を懸けてる尊さは俺にだってわかってたつもりだ」
「それは嬉しいね。…尊さ…ね…」
エルヴィンは瞳を揺らしフッと小さく笑みを浮かべたまま俯いた。
「…なんだ」
「確かに我々は人類のために戦っている。その広報に努め、理解を得る努力はもちろん惜しむべきじゃない。
だがそういう話じゃなく実際的なことを言うなら、
謗られるくらい大なり小なりイカれていないとあの場にはいられない。」
「…そういう言い方はよせ。そんなわけねぇだろ。まるで責められるのもやむなしみたいに聞こえる」
エルヴィンはリヴァイのその言葉に目を丸くした。
いつのまにかリヴァイは自分たちに、調査兵団に、心から味方するようになってくれている。
いつからここまでの忠誠心を誓うようになってくれたのかは分からないが、今のリヴァイは間違いなく"こちら側の人間"なのだ。