Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第30章 本物の愛
ルーナは部下になんて惚気話をしているんだろうと自分の馬鹿さを呪い、恥ずかしすぎて両手で顔を隠した。
「ルーナさん顔を上げてくださいよ。俺たちが聞いたんですから〜!」
「そうですよ、とっても素敵だと思いますよ!」
カイルとサラが朗らかに言い、それに釣られてクラムとメリッサもうんうんと笑顔を作ったが、4人とも内心めちゃくちゃに驚いていた。
あのいつも粗暴で威圧的な態度で常に不機嫌そうなリヴァイ兵士長が?
そんな誰もが怯むような恐ろしいオーラの人からそんな言葉が出てくるなんて、想像がつかなすぎてありえない気がしてしまう。
そしてリヴァイ兵士長がどんな顔をしてどんな声でそれを言っているのかすら全く検討がつかない。
なんなら少し不気味な感じがして4人の額にじわりと汗が浮かんだ。
「じゃあリヴァイ兵長について質問します!」
「えー…もうやめてよ…」
「リヴァイ兵長の好きな人はもちろんルーナさん…ですが!好きなものはなんですか?」
ルーナの声を無視してカイルが声高々に質問する。
恐る恐る顔を上げると、興味ありげな4人の視線が突き刺さってきてまたルーナは酒を飲んだ。
喉がなぜだかカラカラに乾いていることに気づく。
「あの人の好きなもの…紅茶かなぁ。あとはやっぱり掃除だよね。この2つに関しては抜け目ないかな。それ以外にはない感じ。あの人って何に対してもまるで興味を示さないんだよね」
苦笑い気味に答えると、全員がやっぱりみたいな顔をした。
「…じゃあリヴァイ兵長はどのような性格なのですか?」
至極真面目な顔でメリッサに質問され、ルーナも真面目に答えようと考える。