Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第30章 本物の愛
ほぉおおお!!とまた揃った声が聞こえたかと思えば、
「ところでルーナさんの好きな食べ物はなんですか?」
突然全く逸れた突拍子もない質問がカイルから飛んできて一瞬目を見開く。
「えっ…うーんなんだろう。そういえば考えたことないなぁ。強いていえば…揚げ物とか…?」
「すみませーん!唐揚げ下さい!!!」
「はいよっ!!!」
カイルが元気な声でまた勝手に頼んでしまった。
「ルーナさんてオシャレですよねぇ。いつもアクセサリーしているし。今日のブレスレットもネックレスもとても素敵です。どちらで買われているんですか?」
メリッサの質問と共に、全員の視線がルーナのそれに向く。
「あ、ありがとう。私の親友がショップを開いていてね。いつもそこで安く譲ってもらってるの。よかったら今度一緒に行く?」
「えーっ!いいんですか?!」
「行きたい行きたいっ!」
メリッサとサラが目を輝かせて声を上げた。
やはりこういうところはきちんと年頃の女の子だなぁと思い顔をほころばせる。
今日のルーナは正直わりと適当に選んでしまったグリーンのサテン生地のワンピースに濃いイエローのベルト、そしてネックレスやブレスレットは花のワンポイントが付いたものを選んできた。
長い髪はハーフアップにしている。
しかし褒められれば当然悪い気はしないもので、少々顔を赤らめながらまた酒を一口二口飲んだ。
「ということは、その指輪もそちらのお店で?」
カイルの言葉に一瞬ドキンと鼓動が跳ねる。
「うん。そうだよ。」
「へぇぇー!!もっとよく見せてください!」
そう言われ少し戸惑いながら左手をテーブルの上に置くと、皆がグイッと覗き込んできた。
「いいなぁ。結婚かぁ…」
「羨ましいよな」
口々にそんなふうに呟かれ、照れを隠すようにまたルーナは酒に口をつけた。
「やっ…まだ正式にじゃないけど…」
そう言いながら既に顔が火照り血流が早くなっているのを自覚する。