Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第6章 夜会■
「ん?パパとは仲良い方だと思うよ。表向きはね。でもね、ここだけの話、僕はあの人が邪魔なんだ。」
「どうして?」
「どうしてもこうしてもないよ。だってあの人馬鹿みたいな金の使い方するんだ。人助けだと言って金を寄付したりして、こちらには一切利のない、返ってこないと分かってる投資とも言えないことをなぜするんだか?僕にはさっぱり分からないね」
そうか。私がオリバー卿が悪い人には見えなかったのは間違っていなかったのかもしれない。
そうルーナは思いながら、横で父親の愚痴を並べ立てているバカ息子に心底嫌気が差した。
「そうそう、君たち兵団にも寄付していたよね。馬鹿だよねぇ、だって君も含め実際誰もそんなこと求めてないだろ?壁外へ行くなんて死にに行くようなものなんだから。君も本当は行きたくないだろ?兵士なんて辞めたいと思ってるんじゃない?」
ルーナはイライラが募り顔に出そうになるが、必死に堪えながら答えた。
「誰もが人類に心臓を捧げると誓った兵士だからいつだって死ぬ覚悟はできているはず。でも、確かにあなたの言うとおり、進んで死を望むものなんてそう居ないでしょうね...」
ニタニタと笑みを浮かべながらモリスはルーナの髪を撫でながら言った。
「僕に協力させてよルーナ。兵士なんかやめて僕と優雅に暮らそう!調査兵団を潰すくらい簡単だよ。今だって父に内緒で兵団への資金を横流ししてるんだ。ラング商会とかワグナー商会とか。。だからこのままいけばすぐ潰れるだろ。どうせ毎回なんの成果もなく全く意味の無い給料泥棒揃いの兵団なんだ。」
そこまで聞いてさすがにルーナは怒りに震えた。
「どうした?寒いの?」
ふるふると怒りに震えるルーナの身体に手を伸ばそうとしたモリスの手を、
「さわらないで!」
と勢いよく払い除けてしまった。
「あ、ごめんなさい。私そろそろ帰らないと。明日も早いの。あなたの言う給料泥棒揃いの兵団に帰らないと。」
にっこり笑いそそくさと支度をし、
「僕はいつでも待ってるよ〜!」
と言うモリスに背を向け部屋を出た。