Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第27章 諍い
「っ!ーんはっ!…はぁ…はぁ…」
ようやく唇が解放され、酸素を吸い込みながら呼吸を荒らげる。
目の前には明らかに怒りの表情で目を見開いているリヴァイがいる。
「ど…して…こんなことっ…するの…」
「てめぇが何一つ分かってねぇからだろ」
「やめて…もう…」
ルーナの手首と自分を見上げる顔が震えていることに気がつき、リヴァイが急いで両手を離す。
力が入りすぎていることにすら気が付かなかった。
「すまない…」
「…私…もう分からない…リヴァイのそばにいていいのかすら…私なんかがリヴァイを独り占めしていたら…あなたを殺してしまうかもしれない」
「…何言ってる。そんなことにはならねぇよ」
「自分のことも甘やかしたくないのこれ以上!」
ルーナを抱き寄せようとしたリヴァイの腕が止まる。
「このままだと私の病気も治らないかもしれない。それにもうあなたに負担をかけたくない。」
「ルーナ…」
「ごめん、わかってほしい」
「いやわからねぇな、俺はー」
リヴァイの言葉を遮るように体を押し退けルーナは走って部屋を飛び出していってしまった。
取り残されたリヴァイは片膝をついたまましばらく茫然としていた。
何分も、いや何十分もそうしていたかもしれない。
しかしその顔はみるみるうちに険しくなり、禍々しいオーラを放ちながらよろりと立ち上がった。