Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第27章 諍い
濡れた髪を拭きながら風呂場から戻ったリヴァイはルーナのその様子に一気に血の気が引く。
まさかまた昨夜のようなルーナが出てきてしまったのだろうかと急いで駆け寄り顔を覗き込む。
「ルーナどうした!」
「・・・」
様子がおかしい。
口元を手で覆い、目を瞑って俯いている。
「ルーナ?」
「リヴァイ…」
耳を澄ませなくては聞こないほどのかすかな声。
「どうしたんだよ…」
リヴァイがルーナを抱き寄せようとしたとき、その腕が勢いよく払われた。
「?!」
「リヴァイ…それは…なに…」
ルーナが指さすベッドを訝しげに覗き込む。
そしてその光景に絶句した。
「なんだ…これは…」
ベッドに広がっているのは明らかに女のものととれる無数の金色っぽい長い髪。
そして濡れたようなシミがシーツの所々についていて、いつも皺ひとつなくピンとベッドメイキングしているはずの布団や枕が僅かに乱れている。
全然気が付かなかった。
過呼吸を起こしたあとそのままソファーで眠ってしまった自分をリヴァイは呪った。
そしてルーナ以外の女を部屋に入れてしまったことも。
こんなことができるのは昨夜のあのメリッサとかいう奴以外にない。
あの時だ。
俺に水を差し出す間にやったんだ。