Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第27章 諍い
いつものように執務を手伝っていたルーナが、髪結のことでナナバに謝りたいと言ってきたそうだ。
今は任務に出していると言うと、それで納得したのだが、書類整理をしている際にルーナが死亡者リストのページを捲ってしまったのだ。
そこにナナバやミケの名前があり、この事態に陥ったということだった。
「てめぇ、無防備すぎやしねぇか?あれだけ俺らは気をつけるようにとてめぇも散々啖呵切ってたよな?」
「あぁ、すまない…私の注意不足だった」
「チッ。」
リヴァイの心の疲れは限界に近かった。
最近ルーナと体を重ねられていないことも大きいし、夜会のことや迫り来る奪還作戦に関しての仕事や準備もストレスだ。
それに近頃ルーナとつるみ始めたガキの野郎共を見ていてもどうにも腹が立つ。
自分はルーナとゆっくり話す暇すらないというのに、他の異性と仲良く楽しそうにしているのは当然気に食わない。
そしてなによりルーナのこの現状だ。
考えただけでまた息が苦しくなってくる。
「悪ぃがエルヴィン、あとは任せた。俺は部屋に戻る」
「は?ルーナについていてやらなくていいのか?お前の部屋に運んだ方がいいだろう」
エルヴィンは信じられないものを見るかのようにリヴァイを見つめた。
「いや…もうこれ以上こいつを見ていると俺の正気が保てねぇ…」
胸元を抑え、苦しそうに息をしながらそう漏らすリヴァイにもう何も言えなくなった。
「…そうか…わかった」
「お前のことは信用している」
それだけ添えるとリヴァイはルーナに目もくれず息を荒らげながら足早に部屋を出て行った。