Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第27章 諍い
「いやあぁぁあ!!!離してぇ!!!」
「ルーナ落ち着け!!!」
リヴァイの怒鳴り声も全く聞かずにルーナは羽交い締めにされている腕を振りほどこうと必死になっている。
エルヴィンはすかさず注射薬を取り出して近づいた。
「やぁあ!!離せ!!離せー!!」
「っ!ダメだっ…これじゃ危なくて針を刺せないっ…」
「くっ…ルーナ…おい!大人しくしろ!」
ルーナの力はあまりにも強く、リヴァイの顔は歪んでいく。
「リヴァイ!頼む!」
エルヴィンのその言葉の意味は理解したが、リヴァイは当然躊躇った。
ルーナを押さえつけている自分の両腕も震えていく。
「早くするんだリヴァイ!!」
「クッソ!!…ルーナ…許せ…」
リヴァイはルーナの首元を腕で軽く締め上げると、項の部分に肘を強く埋め込ませた。
なるべく最低限の負担でルーナを気絶寸前までにさせるにはこれしか無かった。
徐々にルーナの力が抜けていき、うっ…うっ…と呻き声を上げながらも大人しくなっていく。
その隙に、エルヴィンは注射薬を差し込む。
ルーナの虚ろな目は閉じかけ、腕がだらんと下がると完全に意識を失った。
リヴァイは急いでルーナを抱き抱え、ベッドに寝かせると、エルヴィンを睨みあげた。
「てめぇ、なにがどうしてこうなった?」
エルヴィンは息を荒らげながら説明をする。